今またレビューされても仕方ないと思われるかもしれませんが、やろうと思います。「絢香」の「The beginning」、2012年の作品になります。
普段全くと言っていいほど、ポップスとか一般の人が聞くような音楽を聞かない人間が、何故この「The beginning」を購入して聞いたのか、アレコレ語ってみたいと思います。
絢香
何て言うか、レビューするぞ!と言うのに、あんまり知りません・・・
CDとか100万枚売るような人ですよねぐらいで、たまにテレビで見ても歌上手い人ね、でも何か足りないというか、上手いだけで刺さらないな、という感じでした。
そんな感じなので代表曲とか、そういうの知りません。興味もないと言った方が正しい状態でした。そんな中で、病気療養で活動休止というのを知り、さらに活動再開という時に発表された曲「はじまりのとき」で、あれ?今までの俺の知ってる「絢香」という人ではないな、引っかかる何かがある。
自分の感性を信じて試聴とかする事なく「The beginning」を購入しました。
The beginning
もう最初にズバリの結論を言うと「濃い」です。非常に濃い、濃厚。
最初に聞いて思った事は、これはポップスなんだろうけど、その領域には収まらない、強いて言うならロックだなと。病気療養を経て、色んな事を経験した上で強くなったであろう事を疑わせない歌声が、芯が見て取れました。
テレビで見る音楽番組ぐらいでしか今時の音楽って聞かないのですが、「The beginning」で歌われている歌詞の内容がとても重く、愛だの恋だのをほとんど?歌ってないような気がします。生きる喜び、歌う事が出来る喜び、そういった事を全力で歌っています。
だからこそ、普段ポップスとか聞かない人間にも届いた、俺みたいな人にも刺さったんだと思います。楽曲自体も生音編成が多くて、シンセとかあんまりないのが余計に響いたのかもしれません。ジャズ・ブルースとか好きな人にも刺さりそうな気がします。
当時の状況は覚えてませんが、今振り返るとずっとファンだった人には厳しい作品だなと。何と言うか、煌びやかさというか派手さというか、分かりやすさ、キャッチーな部分がほぼないんじゃないかなと。ただひたすら、真っ直ぐに泥臭く想いを歌い続けられる作風に合わない人はとことん合わない気がします。
収録曲
- はじまりのとき
- Hello
- アカイソラ
- The beginning
- HIKARI
- 空よお願い
- 繋がる心
- THIS IS THE TIME
- そこまで歩いていくよ
- 笑顔のキャンパス
- Magic Mind
- キミへ
- やさしい蒼
総評
「絢香」という人に興味がなかった、ロックだメタルだクラブ系だという人間にさえ突き刺さった「The beginning」は、日本のポップスとか聞かないという人に是非聞いて欲しいと思います。
ただ、「The beginning」以前の作品はやっぱり好きにはなれないし、以後の作品もやっぱり好きにはなれませんでした。「The beginning」だけが異質な感じがします。
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